私は日本人の大人の方が英語のやり直しをするなら、ぜひ中学英文法に立ち戻って復習をしていただきたいと思っています。
私のところの英会話スクールの生徒さんにもコーチングのクライアントさんにもそのようにしていただいています。
「日本人は読み書きばかりで実践が足りないから英会話が出来ないんじゃないの?」
そう思われる方もいらっしゃいますね。でも、
- 英語の音が聞けても、その文章の意味が分からなければ理解はできません。
- 聞いて理解できても、自分で単語を選んで正しい語順に並べられないと言いたいことは伝わりません。
簡単な単語を結び付けて想像したり、役に立ちそうなフレーズを覚えて使うことは出来ますが、これだと知らないフレーズや少し複雑な文章になると途端に太刀打ちできなくなり、あるレベル以上に伸びることはありません。
厳しいようですがそれが事実です。
私の主観ですが、中学英語を使いこなせれば自分の言いたいことの90%は伝えられます。
えーホントかな?って思いますか?
現に私は日常でアメリカ人の主人と話すときはすべてシンプルな中学英文法を使って話しています。
特に子供っぽいということはありませんよ。
ただシンプルな話し方、というだけです。
TOEICは970点を取得していますが、話すときは至ってシンプルです。
私も24歳にになってから英会話を始めています。
典型的な学校の英語教育しか受けていません。
確かに苦労はありましたが、学校で習った英文法が役に立たなかったと思ったことは一度もないのです。
むしろ英語が得意で英文法がしっかり理解出来ていたからこそ、英会話の力が伸びたと思っています。
巷にあふれる「ネイティブは〇〇と言わない」みたいなのは無視してください。
厳密にはそういうケースはあるでしょうが、そんなの上級になってから気にすればいいことです。
まずは基礎を固めてそこからアレンジしていけばいいのです。
いきなりアレンジから入るのは、家の基礎がグラグラなのに家を建てるのと同じです。
中学英語はその点で最強です。
英語の土台となる情報がコンパクトに詰まっています。
さて、英語と日本語において大きく違うのは
『単語の並べ方が違う』ということです。
- 私は/英語のテキストを/買いました。
- I / bought / an English textbook.
日本語では「買った」という動詞が最後にきます。
一方英語では動詞が主語のすぐ後にきます。
日本語は一番大切な事が後の方にくるのに対し、英語では一番始めにきます。
これをベースとして、英語には5つの文型というものが存在して、どの英文もすべてがこの文型に当てはまります。どんなに複雑な文章もたった五つの中の一つにすぎないのです。
五文型は厳密に言うと中学英語ではなく高校で習うと思いますが、私はこの法則を知った日の感動を今でも忘れられません。
「なぜこんなに重要なことを今まで教えてくれなかったのか!」と。
世界が変わった瞬間でした。
誤解を恐れずに言うと『英語はパズル』です。
文型の中に単語をあてはめていけばいいだけです。
このルールを知らないまま闇雲に英語学習をすると、なぜその順番で単語を並べるのかの理屈が分からなくなり、理解が難しくなります。
大人の英語やり直しにまず必要なのはこの二点です。
- 中学英語のおさらい
- 英語の五文型の習得
次回はこの二つを学ぶために私がオススメする市販テキストを紹介いたします。
お楽しみに!