「シボレス」って聞いたことがありますか?
Hi Everyone! It’s Nate.
先日、Instagramでとても面白い動画を見ました。それは「シボレス」についての動画でした。「シボレス」とは、ある集団と別の集団を区別するために使われる習慣や言葉、フレーズのことを指します。
「シボレス」は言語に関連していることが多く、戦争時には敵を見分けるために使用されることがあります。たとえば、第二次世界大戦中、ヨーロッパの連合軍は「thunder(サンダー)」や「welcome(ウェルカム)」のような合言葉を使っていました。これらの言葉は、ドイツ語話者にとって「-th」や「-w」の発音が難しいことを利用したものです。また、1948年のアラブ・イスラエル戦争では、イスラエル側が「-p」の音を使った合言葉をよく採用していました。この音はアラビア語には存在しないからです。
以前クラスでこの話をしたかもしれませんが、クエンティン・タランティーノ監督の映画『イングロリアス・バスターズ』に、とても興味深いシーンがあります。そのシーンでは、イギリスのスパイがナチスの集団に潜入しようとします。スパイはドイツ語を完璧に話せます。しかし、新しい仲間たちのためにお酒を注文する際、3杯の飲み物を指でジェスチャーして注文します。そのとき、彼は人差し指、中指、薬指を使って「3」を表しました。しかし、これはドイツで正しいジェスチャーではありません。ドイツでは「3」を表す際、親指、人差し指、中指を使います。このシボレスを間違えたことで、スパイの正体がばれてしまうのです。
英語にも興味深いシボレスがあると思います。たとえば、「black and white」という表現です。日本語では「白黒」と言いますね。順番が逆です。日本のスパイは間違えて「white and black」と言ってしまいそうですよね?また、英語のシボレスで面白いのは、形容詞を並べる順番のルールです。たとえば、「She has long, curly hair(彼女は長くてカールした髪をしている)」という文を考えてみてください。非ネイティブ話者だと、「She has curly, long hair」と言ってしまうかもしれません。これを聞いたネイティブスピーカーは非常に違和感を覚えます。多くのネイティブスピーカーはなぜそう感じるのか説明できません。実は、形容詞を並べる際には一定のルールがあり、ネイティブスピーカーは無意識のうちにそれを身につけています。私自身も英語を教え始める前は、このルールを説明できませんでした。
形容詞の順のルールは下記の表に書いてみました。
形容詞についてのルールをもっと知りたかったら、下記のリンクを是非ご覧になって下さい。例文などもありますので、おススメです!
https://dictionary.cambridge.org/grammar/british-grammar/adjectives-order
「シボレス」は考え始めるととても興味深いテーマだと思います。日本語に関連する「シボレス」にはどのようなものがあると思いますか?ぜひコメントで教えてください!